子育てママの誰もが関わる可能性のある”産後うつ”
妊娠と出産は、女性の体にとって沢山の血液・エネルギーを消耗する大仕事。
大切な命を授かる幸せは何にも代えがたいものですが、母子の健康を守る為にも、出産後の養生はとても大切!と昔から言われてきました。
しかし、近年になり”産後うつによる自殺件数が増えている”というショックな事実も大きく取り上げられるようになりました。
元から通院していた人が、妊娠により薬の服用を中断し悪化するケースも含まれるようですが、メンタルに自信があったとしても突然やってくるのが産後うつの特徴です。
心身を追い込む産後うつの怖さ
ある調査では、出産後に自殺した人の約3分の1が「産後うつ」だったと報じられています。
これまでは自分の都合で決めることができた自由な時間が制約され、睡眠時間もとれず、トイレに行くことさえも自分のタイミングでは困難になる。
そうした生活を続けることで、徐々に心身が追い込まれてしまうママは多いようです。
また、昔は子育てに祖父母の手をかりることが容易であった家族関係も変化。ママ一人で子育てを抱えこまなければならないケースが増えているのも一因でしょうか。(その分、子育てに協力的なパパも増えていますが…)
様々な要因があり、産後うつの発生率は近年ますます高まっていると思われます。
産後の漢方的養生が心の余裕を生む
妊娠中は自分の体に注意を払えても、産後は赤ちゃんのお世話に手一杯で自分の体は後回し…なんてケースも多いのではないでしょうか?
東洋医学では、ママの消耗した体をそのまま放置しておくと、心身に変調をきたし、鬱っぽくなる。という事が昔から謳われてきました。
”産後だからこそ”ご自分の体に目を向けて、心身共に健康になっていただくことが、赤ちゃんの成長にとっても重要なのかもしれません。
ウツウツして悲しい顔をしたママよりも、いつもニコニコで楽しそうなママの方が、赤ちゃんだって幸せに感じることでしょう。
漢方では、妊娠と出産により、ママの体では”気血(血液やエネルギー)”や”腎(生殖器やホルモンを支える臓腑)の消耗が激しく起こり、それを放置することが産後うつの一因であると考えます。
これらを少しづつ補うことで、産後のウツウツ・イライラ・眩暈や動悸などの症状をラクにすることができるのです。
当店でも産後うつのご相談は度々お受けする内容です。
当店でも産後鬱のご相談は度々お受けする内容です。
・産後から体調が優れず、毎日ウツウツ…夜は涙が止まらない。
・コントロールのできない感情に振り回され、子育てができる精神症状でなはい。
・産後から動悸や不安感がひどく、何もやる気がおきない。
こういった不調を抱えご相談に来られたママ達も、漢方服用前と後を比べると、まるで別人のようにお元気になられる方が多いです。
出産という大仕事を果たした後だからこそ、ご自分の体にもご褒美を!楽しい子育て生活を満喫していただければと願っています。
お困りの方は、お気軽にご相談くださいね!
産後うつの症例
症例①(30代 女性)
もともと自律神経の乱れがあり、「鬱病」との診断を受けていた女性。
当店でのメンタル治療の過程で体調が良くなりつつあったある日、妊娠が確認されました。
ご本人も子宝を希望されていたこともあり、喜びの中で無事出産。
しかし、産後は理由のない不安感や憂鬱感に悩まされてしまいます。夜中に涙が出てくることもしばしば…。
問診の結果、消耗した気血を補うお薬をご提案。一ケ月継続してお飲みいただきました。
一ケ月後…
子育ての疲れは感じるものの、以前のような心の不安感はとても楽になったとご報告がありました。
体調を整える為、もうしばらくお薬を継続していただき、徐々に減薬して頂こうと思います。